2015年1月6日火曜日

父とシュウォッチ

いつからサンタクロースの正体を知ったかなんてもうこの年齢になると覚えてやしないけど、小さい頃のクリスマスでひとつだけまだ覚えていることがあって、それは当時大流行していた「シュウォッチ」が欲しいとお願いした年のこと。

 

Wikipediaによると発売が1987年だそうだから、俺が8歳~9歳くらいの冬のことなんだろうと思う。今1987年のカレンダーを見たら12月25日が金曜日だった。うっすらと、あれは金曜日のことだったような気がするから多分1987年、俺が8歳の時のことで間違いないと思う。

シュウォッチは大人気だったからどこのおもちゃ屋さんにも置いてなくて、今みたいにネットで予約できるとか情報集めて並んで買うとかはない時代だったのと、父親もその辺は明るくなかっただろうから当日買おうと思ったんだろうな。全然見つからなかったみたいで。たぶん勤め先から家に帰ってくるまで何軒ものおもちゃ屋さんを回ったんだと思う。当時まだ黒電話だった自宅に夕方、父親から電話がかかってきて、「まだ見つからないんだけど、買って帰るから」みたいなことを言われた記憶が今でも残ってる。

散らかった玄関の様子とか黒電話の感じとか、受話器を持っている俺の様子とか、なんとなくだけど今でも覚えている。

そこで他のものを買っちゃうとか、また今度探すから、とか言うんじゃなくて、どうにか見つけて帰ってくるあたりが父親の性格というか、子どもへの接し方を象徴するエピソードなのかなと、娘が二人生まれ、クリスマスプレゼントは何を贈ると喜んでくれるかなと考えている自分の姿にあの日の父を重ねたりした昨年のクリスマスでした。

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